私の設計する住宅では、基本的に内部建具に既製品は使わないようにしています。出来るだけ、一つ一つ建具職人が作成した木製建具を使用するようにしています。デザインの自由度はもちろんですが、空間へのなじみ易さ、そして木質の材料を使用したときに特に感じられる、経年変化によるエイジングの『味』は心地良いものです。シンプルで機能的、そして時間が経っても古臭くなるのではなく『味』が出てくる住空間を心がけるようにしています。
また可能な限り内部建具は、引き戸にするようにしています。全開した時はストレスなく2つの空間を繋げる事が出来ますし、開く度合いも自由自在です。閉めても緩やかに繋がっている感覚もあるので、ドアのようにピシッと閉まってしまうよりも住宅には引き戸が適しているように思います。
かずき